「FTSPってなに?」
「FTSPの手続き方法はどうするの?」
「渡米前の指紋採取について」
このような疑問をお持ちの方に、当記事では以下の事項について解説していきます。
- FTSPの詳細
- FTSP手続きの解説
- 指紋採取のながれ
当記事をご覧になれば、FTSPについて理解できるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
それではFAA ATP取得のための渡米前の手続きに関して、FTSPの詳細についてみていきます。
* ATP CTP取得についての申請関連の記事は、以下を参考にしてください。
↓
フライトスクール選定から【FAA ATP】申請手続きの詳細解説!
FTSPとは
9.11の事件以降、米国籍以外の外国人がFAAの飛行学校で訓練を受ける場合には、アメリカの航空業界やアメリカ自体に脅威を与えない事を確認するために身分の確認を行います。
FTSPとは、Flight Training Security Programの略です。
以前は、AFSP(Alien Flight Student Program)と言われていたのです。
ちょうど私がFTSPの手続きをしていた2021年秋ごろに名称が変更になり、現在はFTSPと言われています。
具体的なFTSPの許可を得る流れは、以下のようになるのです。
- アメリカの飛行学校と連絡をとり、飛行学校名・住所・訓練コース名・訓練期間の開始日と終了日を確認しておく必要があります。このとき飛行学校によっては飛行訓練の申込をしておきます。
- FTSPサイトでアカウント登録後、申請を行います。 URL:URL:https://www.fts.tsa.dhs.gov/home
- 申請の完了連絡後、指紋採取の手続きを行います。
- 指紋採取後に手続きの完了の連絡を受けて、FTSPの申請手続きはすべて終了となります。
FTSP許可申請のための飛行学校の決定
ATP CTP訓練を行ったマイアミのPAN AM校の記事は
FAA ATP訓練・試験を行ったタンパのFlightSafety International校の記事は
パイロット訓練生は飛行訓練のため、渡米前に身分証明の申請を行いFTSPの訓練許可を得る必要があります。
訓練許可を得るには、FTSPサイトでの登録申請が必要です。
登録申請時には、飛行学校名や住所・訓練コース名・訓練期間の開始日と終了日を入力する必要があります。
よってFTSP申請前に訓練学校を決定して飛行訓練の申し込みを完了し、訓練コース名・訓練期間等の情報を入手しておかなければなりません。
私の訓練時には、FAA ATP取得前のATP CTP訓練をマイアミのPAN AM校で行い、FAA ATP取得訓練・試験をタンパのFlightSafety International校で行いました。
FTSP申請は飛行学校ごとに必要になりますので、今回2校分(2通分)のFTSPの申請を行いました。
また実地試験前には、FAA ATPの学科試験に合格しておくことが必要です。
学科試験関連の記事は
FTSPの手続き方法
FTSPの登録申請手続きは、FTSPサイトでアカウントを作成するところから始まります。
アカウントの作成は、飛行学校決定前にも作成することができるので、時間のある時にアカウントだけでも作成しておくことをおすすめします。
FTSPサイトではアカウント作成のため、以下の情報等が必要です。
- 氏名
- 国籍
- 住所(引越しをした場合は過去3つの住所まで記入する)
- 職業・会社名・住所・電話番号
- パスポート番号
- メールアドレス
個人情報として、パスポートもスキャンして添付送信することが必要になります。
アカウントを作成するとCreate Training Requestのタブを選択できるようになるので、飛行学校毎に申請できます。
私がおこなったATP CTP訓練のPAN AM校の申請例は、以下の通りです。
Manage Training Event のタブからInitial a Request for a Flight Training EventのRequest a Category 1,2,or 3 Training Eventへ進みます。
Category-1を選択して、以下の内容を入力するのです。
Where will you be training? | Florida |
Who will you be training with? | FlightSafety Textron (FSTAT) Tampa |
Aircraft Type | BE300 |
Class Name | KA360 Fusion,61.157 initial |
Course ID | 101 |
Select your training dates | Estimated Start:2022-04-04 Estimated End:2022-04-19 |
上記の内容は飛行訓練学校からFTSPについて申請者に連絡が届きますので、それに従い入力を行います。
FTSPの有効期間は12ヵ月で、180日以内に訓練を開始しなければならない制限があります。
以下の表は、実際私が行った飛行学校ごとの申請日と申請完了メールを受領した日の一覧です。
申請日 | 学校名 | 申請完了メール受領日 |
2022.1.6 | FlighSafety Textron-Tampa | 2022.2.11 |
2022.1.17 | Pan Am Flight Academy(1回目申請) | 2022.2.3 キャンセル連絡 |
2022.2.3 | Pan Am Flight Academy(2回目申請) | 2022.2.14 |
申請から約1カ月で、申請完了メールが届くのが分かります。
上記の表は最初にATP CTP訓練をするPan Amの申請が、入力項目情報が手元になかったためFlighSafetyよりあとに申請をしています。
またPan Am Flight Academyの申請は入力項目に誤りがあり1回目は不受理となり、2回目の申請を行っているのです。
不受理の際はFTSPと飛行学校の両方からメールが届きますので、FTSPサイトから再申請を行います。
なお、申請後1週間ほどで支払い請求メールが来ますので、FTSPサイトにアクセスして、「Pay」ボタンを押して支払いを行います。
手数料は、当時$130かかりました。
支払い手続きが終了すると、Training Request ProcessingとPayment Receipt Emailが届きます。
申請している間、FTSPでは以下のようなプロセスで確認手続きを行っているようです。
- 申請者がFTSPサイトで、申請手続きをします。
- FTSPは飛行学校と連絡をとり、申請者の訓練について確認します。
- 飛行訓練学校が訓練確認後、FTSPに連絡します。
- FTSPから申請者にメールで連絡がとどきます。
プロセスの進行状況は、常にFTSPサイトで確認できるのです。
申請が成功すると、Action: Fingerprint Instructions for Training Request(番号)とDocumentation Accepted Fingerprint Instructions Available for (番号)のメールが届きます。
FTSPからのメールが届いたら、次に指紋採取の手続きをします。
FTSPの指紋採取について
はじめてアメリカで訓練する際には、指紋採取が必要です。
指紋採取の手続きは、NATA FTSP Collection Informaitionサイトから始めます。
右下の「Find A Location」から入り、「Regions CHRC check for FTSP – International($199)」を選択後、JAPANを選びます。
NATA FTSP Collection Informaitionサイトでは$199を支払い、支払い完了メールを印刷しておきましょう。
その後3か所のAgencyが表示されますので、直接コンタクトをとり指紋採取の調整をします。
私の場合は2022年3月2日に東京において指紋採取を行いました。
指紋採取自体は1時間あれば、すべて終了します。
指紋採取時には、以下のものを持参しました。
- 登録手数料7000円
- FTSPからのメールを印刷したもの
- NATAからのFTSP Fingerprint Collection Receipt
- パスポート
詳細は、Agency担当者の方に聞いてみてください。
私は2022年3月2日に指紋採取を行い、以下の日程で申請完了メールが届きました。
2022年3月5日には、Determination of Eligibility Pending for(番号)Fingerprint Receiptメールが届きます。
2022年3月8日には、Determination of eligibility for(番号)Final Approval Grantedメールが届き、FTSP申請はすべて終了になり、飛行訓練の開始が可能になります。
最初の申請から指紋採取・完了メール受領まで、約2カ月かかったのです。
1回あたりの申請完了後における有効期間は12カ月で、かつ申請完了後から180日以内に訓練を開始する必要がありますので注意が必要です。
訓練学校や指紋採取Agency担当者との日程調整等、計画的に予定を立てて申請登録作業を行う必要があります。
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FTSPのまとめ
いかがでしたか。
アメリカで飛行訓練を行うには9.11の事件以降、渡米前にFTSP申請に必要なアメリカの訓練学校を決定しておく必要があります。
FTSP申請の際には、訓練学校名以外にも訓練コース・訓練開始日・終了日等をあらかじめ調べておく必要があるのです。
申請手続きが完了するとメール連絡があり、FTSPサイトとNATA サイトにて支払いを行う必要があります。
指紋採取を行い最終的な手続き完了の連絡を受領して、FTSPの手続きは完了します。
申請手続き完了後の有効期間は12カ月で、180日以内に訓練を開始しなければならないので注意が必要です。
* 訓練を行った学校関連の記事は、以下を参考にしてください。
・【PANAMのATP CTPコースとは?】コースの詳細を徹底解説!
・【Flight Safety Internationalとは?】FAA ATP訓練を実体験報告!
・【フライトシミュレーター飛行訓練】とは?FAA ATP実地試験について解説!
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