「FAA ATP の学科試験の仕組みはどうなっているの?」
「FAA ATP学科試験の受験方法」
「FAA ATP学科試験対策は?」
このような疑問を、お持ちではないですか。
この記事ではFAA ATP取得時の学科試験について、以下の事項について解説していきます。
- FAA ATP学科試験とは
- FAA ATP学科試験の流れについて
- SheppardAirを使ってFAA ATP学科試験対策!
この記事を読めば、FAA ATP学科試験について理解できるでしょう。
ぜひ、最後までご覧ください。
FAA ATP学科試験とは
FAA ATPの学科試験は、どのような仕組みになっているのでしょうか。
FAA ATPの学科試験は、日本の航空局で学科試験を受験する場合と大きく異なります。
FAAの学科試験はネットを使用して学科試験を申し込んだり、同じネットのサイト上で支払い手続きまで行えるのです。
それでは、FAA ATPの学科試験の流れから見ていきます。
私の経験したFAA ATP学科試験受験の流れは、以下の通りです。
1.Psi(Knowledge Test サイト)で登録 2.飛行学校でATP CTPを受講して修了証を受領する。 3.Psiで学科試験の申込み 4.学科試験を受験する 5.試験後すぐに試験結果が判明する 6.飛行学校で補習を受け教官のサインをもらう 7.学科試験を再受験し合格する 8.FAA ATP実地試験訓練に進む |
FAA ATP学科試験受験の流れについて、順番に解説していきます。
1.Psi (Knowledge Test サイト)で登録する
PsiはFAAで学科試験を受験するときに、学科試験の受験地・受験日の確認や申込み・受験料の支払いができるサイトです。
最初にPsiに個人情報等を登録をしておき、受験申込みの事前準備をしておくのです。
またFAAでは学科試験のことを、AKT(Airman Knowledge Test)と言います。
通称Knowledge Test(ナレッジテスト)と呼んでいるのです。
Psiの登録は、FAA Psiのサイトを開くと真ん中あたりに表示される「Create Account」から登録をはじめます。
「Create Account」からアカウント登録に入り、名前と「FAA Tracking Number」を入力するのです。
「FAA Tracking Number」は、ライセンスVerification申請の際に使用したIACRAのサイトに表示されている番号になります。
IACRA登録の際に割り当てられた番号が、FTN番号です。
このFTN番号はIACRAにログインするごとに、User Informationに表示されます。
IACRAサイトのFTN番号表示場所
IACRAについては、過去のブログ【フライトスクール選定から【FAA ATP】申請手続きの詳細解説!】を参考にしてください。
Psiのサイトで初回登録後、次回からは「Sign In」からログインします。
Psiのサイトでできることの詳細は、以下のとおりです。
・FAA ATP等の学科試験の申請 ・試験会場の検索 ・受験料の支払い手続き ・プロフィールの訂正試験結果情報(Airman knowledge Test Report)の確認とダウンロード ・試験についての詳細事項の確認 |
学科試験内容の詳細は、FAA PsiのサイトのTOPページ真ん中あたりに表示される「View Test Authorization Requirements」にあります。
「View Test Authorization Requirements」では試験についての注意事項等が掲載されているので、確認しておきましょう。
つぎに、FAA学科試験ATPの資格概要について解説します。
FAA ATP 学科試験の概要
FAA ATP の学科試験についての概要を解説します。
項目 | 内容 | 解説 |
テストコード | ATM | 試験申請の際にATPの資格は、ATMを選択します。 |
テストネーム | Airline Transport Pilot Multi Engine Airplane | 試験の名前:ATP |
問題数 | 125問 | FAA 学科試験の中で、1番問題数が多いです。 |
受験可能年齢 | 18歳 | 18歳以上が受験可能になります |
試験時間 | 3時間30分 | 私が受検した時は4時間でしたが、2023年7月31日からは、3時間30分になっています。 |
合格点 | 70%以上 | 70%以上が合格です |
有効期間 | 2年間 | この期間内に、実地試験を受けましょう。 |
FAA ATP学科試験の概要は、上記の通りです。
合格ラインは70%以上です。
私は実際、2回目の試験で合格しました。
FAA ATPの学科試験に不合格になると、すぐにまた学科試験を申請して受験はできません。
再受験前に、補習が必要になります。
2.ATP CTPを受講して、修了証を受領する
FAA ATPを受験するには、ATP CTPを受講する必要があります。
ATP CTPは、講義内容が定められているのです。
私が受講した飛行学校のPANAMでは、定められた下記の内容の講義を受講します。
ATP CTP訓練は6日間で実施され、概要は以下の通りです。
・30時間の講義 ・4時間のフィックスシミュレータ訓練 ・6時間のフルモーションシミュレーター訓練 |
30時間の講義の詳細内容は、以下の様になっています。
日数 | 受講時間 | 受講内容 |
1日目 | 8時間 | 空力・高高度運航・失速・異常姿勢からの回復など |
2日目 | 8時間 | 旅客輸送・気象・低視程運航・通信・チェックリスト使用法など |
3日目 | 8時間 | MEL/CDL・タービンエンジン・性能・自動運航など |
4日目 | 6時間 | CRM・安全文化・指揮監督 |
5日目 | 4時間 | シミュレーター訓練 |
6日目 | 6時間 | シミュレーター訓練(フルモーション) |
シミュレーター訓練については飛行学校のシミュレーターの空き状況の関係上、1日に講義及びシミュレーター訓練の両方を実施する場合があります。
私が受講した際には予定が変更になり1日に、講義とシミュレーター訓練の両方を実施したのです。
さすがに丸1日の訓練は、疲れました。
私がPANAMで受講した時には、全員で12名ほどの訓練生が受講に来ていました。
訓練生の中にはFAA以外の海外ですでに旅客機パイロットとして飛ばれている方で、FAAのライセンス取得のために来ていました。
すべてのカリキュラムを終了後テストを実施し、ATP CTPの修了証を受領します。
上記がPANAMで受領した、修了証です。
3.Psiで学科試験の申込み
ATP CTPの受講が修了したら、次は学科試験です。
FAA Psiのサイトにログインして、受験資格・受験場所等で検索して受験申請の手続きをします。
上記はFAA Psiのサイトの、受験科目の選択画面になります。
FAA ATP は、ATMを選択して次に進むのです。
画面を進めていくと、ATP CTPを受講した学校・受講終了日の入力画面も出てきます。
受験日・会場等を決定し受験申請した後、受検料も同じサイトでカード払いを行います。
受験料は当時、$175でした。
間違った科目を選択して受験料を支払うと、返金されませんので注意が必要です。
4.学科試験を受験する
受験申請したら、試験当日に受験会場に向かいます。
試験会場は飛行学校内の教室であったり、普通のオフィスの建物であったりします。
日本の学科試験会場の場合は、航空従事者試験会場の張り紙があったりするので迷うことはありません。
しかし、アメリカで普通のオフィスの建物が試験会場だったりした場合は試験会場の住所に到着しても張り紙などがなく、どの建物が試験会場なのか迷った経験があるのです。
試験当日の持ち物について、以下のものを持参します。
最新情報は、Psiのサイトで確認してください。
・パスポート ・パイロットライセンス ・ドライバーライセンス(国際運転免許証) ・ATP CTP修了証 |
ATP CTPの修了証は、忘れない様にします。
試験会場に到着後は、受付に必要書類を提出するのです。
試験会場にもよりますがスマートフォン等の持ち物は渡された袋に入れて預け、試験会場の教室に入ります。
試験会場の教室内は板で仕切られた机の上にパソコンが並んでおり、着席後試験スタートです。
机の上には筆記用具・メモ用紙・計算機・問題の解答に使用する飛行機の性能表等の小冊子がおいてあります。
また、ヘッドホンも備えてあり周囲の音を気にすることなく集中してテストに望むことができるのです。
5.試験後すぐに、試験結果が判明する!
試験が終了したら教室から出て、受付の方にその旨を申し出るのです。
日本で学科試験を受験するときのように数週間学科試験の結果をまたず、受験後その場ですぐに試験結果が出ます。
私は1回目の受験時は不合格だったので、試験結果「Fail」の「Airman Knowledge Test Report」用紙を受け取り試験会場をあとにしたのです。
下記は2回目受験時に合格した時の、「Airman Knowledge Test Report」です。
合格ラインは70%以上で、私の点数は86%でなんとか合格となります。
「Airman Knowledge Test Report」は、実地試験時に必要なので重要です。
6.飛行学校で補習を受け教官のサインをもらう
私は1回目のFAA ATPの学科試験は、不合格になりました。
FAA ATP学科試験に不合格になるとATP CTPを受講した飛行学校で補習を受けて、担当教官からサインをもらう必要があるのです。
詳しくは、あらたなブログで詳細に解説します。
7.学科試験を再受験し合格する
2回目以降の学科試験の申し込みも、初回と同様にPsiのサイトで行います。
ただ初回の受験と違う点は、不合格になった時の「Airman Knowledge Test Report」に教官のサインが必要で再受験時に持参することです。
ATP CTPを受講した飛行学校で補習を受け、担当教官からサインをもらう必要があるのです。
8.FAA ATP実地試験訓練に進む
学科試験に合格すれば、実地試験を受験することができます。
私の場合は1回目の学科試験が不合格だった後に補習を受け、すぐに実地試験のための訓練・試験を受験する飛行学校に移動しました。
ATP CTPの講習を受けた飛行学校から、実地試験を受験する飛行学校まではレンタカーで約1日かかります。
2回目の学科試験を受けるときにはすでに実地試験前の座学訓練も始まっており、あとがない状態でしたのでかなり苦しかったです。
2回目の学科試験は、フロリダのタンパで受験したのです。
実地試験前の座学の授業を受けながら、2回目の学科試験は1回目を受験してから約10日後に受験してなんとか合格できたのです。
通常のエアラインであれば試験前は通常業務から離れ、確実に訓練に集中できます。
しかし今回は通常の出張等の業務を行いながら十分受験勉強もできず、2回目の学科試験までは日数も少なくて、また実地試験前の座学も重なりかなりきつかったです。
学科試験対策は、SheppardAir!
私が実施した学科試験対策は、SheppardAirのアプリを使用したことです。
当初は別の会社の問題集で勉強していましたが、ATP CTPを受講に来ていた訓練生はみんなこのSheppardAirのアプリを使用して勉強しており、教官もこのアプリを推奨していました。
1回目のFAA ATP学科試験に不合格になったあとに、SheppardAirのアプリをインストールして勉強方法を変えて学科試験勉強を行ったのです。
SheppardAirアプリの使用に際しての申込方法は、下記の通りです。
1.現地でSheppardAirのサイトにある電話番号に電話をかけて申込の旨を伝え、クレジットカード番号とメールアドレスを伝える。 2.メールにて、ユーザーネームとパスワードが送られてくる。 3.アプリをインストールしてユーザーネームとパスワードでログインし、使用を始める。 |
SheppardAirアプリの料金は当時、85$でした。
使用できるデバイスは1つだけでしたので、持参したiPadにインストールして使用したのです。
FAA ATP学科試験対策に、SheppardAirアプリはおすすめです。
また、FAA のAIM等も参考にしましよう。
問題集の解説の手掛かりになります。
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FAA ATPまとめ
いかがでしたか。
FAA ATPの学科試験を受験するには、まずPsiに登録して受験の申込み等をおこなってから受験します。
FAA ATPの学科試験は125問・試験時間は現在3時間30分で、試験後すぐに結果が判明します。
Psiのサイトを一読してから、試験に望みましょう。
もし、試験に不合格になった場合はATP CTPを受講した飛行学校で補習を受ける必要があります。
他の問題集も使用しましたが、FAA ATP学科試験対策には「SheppardAir」がおすすめなのです。
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