「パイロットのフライトバッグの中身は?」
「パイロットの乗務に必要な物って?」
このような疑問を、お持ちではないですか。
この記事ではパイロットのフライトバッグの中身について、以下の事項について解説していきます。
- パイロットのフライトバッグの中身はこれ!
- パイロットの乗務に必要なものについて…
この記事を読めば、パイロットのフライトバッグの中身や乗務に必要なものについて理解できるでしょう。
ぜひ、最後までご覧ください。
パイロットのフライトバッグの中身はこれ!
空港で歩いていると、パイロットがキャスター付きのフライトバックを転がしながら歩いているのを見かけますよね。
パイロットのフライトバッグの中身には、何が入っているのでしょうか。
ずばり!フライトバッグの中身は、以下のものが入っているのです。
フライトバッグの中身の例
携行品 | 写真 |
航空従事者技能証明書 ・定期運送用操縦士技能証明書または、事業用操縦士技能証明書(計器飛行証明を含む) ・技能証明書ー限定事項 ・技能証明書ー特定操縦技能審査/確認 ・航空英語能力証明 | 「ライセンスケース」 39ショップ |
航空身体検査証明書 | |
無線従事者免許 ・航空無線通信士 | |
ヘッドセット | 「ヘッドセット」 パイロットハウスエフエスシーマ |
携帯灯 | 「携帯灯」 Rikuyuco 楽天市場店 |
ルートマニュアル/航空図 | 「航空図」 パイロットハウスエフエスシーマ |
航法用具 | 「航法計算盤」 B town楽天店 |
航空機乗組員飛行日誌 | 鳳文ブックス |
サングラス | 「レイバンサングラス」 株式会社GIFT |
タブレット端末及び充電器 | (Foreflight) 「ipad 充電器」 39ショップ |
グローブ | Kawada |
バインダー | 「Jeppesen バインダー」 SKY LIFE with FLYING DOG |
パスポート | |
お守り? | ? |
フライトバッグの中身では、各航空会社の運航規程で携行が定められている物もあります。
運航規程とは航空会社が航空機を運航する場合に、国土交通大臣の認可を受けなければならない規程のことです。
それではフライトバッグの中身の携行品を、詳しく見ていきましょう。
フライトバッグの中身の詳細解説
フライトバッグの中身の「航空従事者技能証明書」
パイロットに必要な資格・航空機操縦の免許になります。
エアラインパイロットは、定期運送用操縦士・事業用操縦士以外にも資格によっては計器飛行証明・多発限定・型式限定・航空英語能力証明などの資格の免許証も必要です。
定期運送用操縦士等の資格については、こちらのブログも参考にしてください。
フライトバッグの中身の「航空身体検査証明書」
パイロットが航空機に乗り組み航空業務を行うにあたって、必要な心身の状態を保持しているかどうかの証明書です。
航空身体検査の詳細は、こちら。
フライトバッグの中身の「無線従事者免許」
管制官などと交信を行うにあたって、必要な無線の免許です。
エアラインパイロット等では、航空無線通信士の資格の免許が必要になります。
無線免許の詳細は、こちら。
フライトバッグの中身の「ヘッドセット」
パイロットが管制官や会社無線等で通信をする際に使用します。
航空会社によっては、航空機に備え付けている場合もあるのです。
飛行機の操縦席には、管制からの通信が聞けるスピーカーやハンドマイクがあります。
ヘッドセットを使えば通信をより容易にクリアーに聞けたり、マイクがついているので両手が空いた状態で通信が行えるので通信中にメモをとったりできるのです。
フライトバッグの中身の「携帯灯」
夜間飛行する場合や、夜間に航空機の外部点検を行う場合に使用するのです。
予備電池等も、必要になります。
フライトバッグの中身の「Route Manual/航空図」
法で定める、適切な航空図に該当するのです。
航空業務を行うにあたり、必要な情報が書かれた資料になります。
定期的に差し替えが必要で、最新の情報を保つ必要があるのです。
フライトバッグの中身の「航法用具」
航法用具(航法計算盤)により、到着予想時刻・風向風速・対地速度などを算出する必要がある時に使用します。
フライトバッグの中身の「サングラス」
上空は特に日差しが強いので大切な目を守るためや、外部監視を容易にするためにサングラスを持参します。
フライトバッグの中身の「タブレット端末(iPad)と充電器」
以前はバインダーに各空港の進入チャート等の情報をまとめていましたが、定期的な差し替えの必要性や重量もあり、かさばっていました。
最近はチャート類や規程類等が全てタブレット端末(iPad)におさまっていて、進入チャート等はアップデートにより確実に差し替えもできるので、ずいぶん重量が軽くなったのです。
また、iPadの充電器も必要になります。
フライトバッグの中身の「グローブ」
操縦桿等を操作時に、滑り止めのために使用します。
汗かきの人は、安全な操作のために必須です。
グローブにはタブレット端末等を操作するため、指先が切ってあるものがあります。
フライトバッグの中身の「バインダー」
最近はiPad等のタブレット端末に進入チャートなどのルートマニュアルを納めています。
以前はバインダーにファイル形式で必要な情報を納めており、定期的な差替えが必要でした。
フライトバッグの中身の「パスポート」
国内線乗務では必要ありませんが、国際線乗務では必須です。
航空機に備え付ける書類とは
ここまで、パイロットのフライトバッグの中身を見てきました。
ここでは、航空法における航空機に備え付ける書類を見ていきます。
航空法における航空機に備え付ける書類とは
航空法(こちら)では「航空機に備え付ける書類」として、以下のような条文があります。
第59条 航空機に備え付ける書類 航空機(国土交通省令で定める航空機を除く。)には、左に掲げる書類を備え付けなければ、これを航空の用に供してはならない。但し、第十一条第一項ただし書の規定による許可を受けた場合は、この限りでない。 1 航空機登録証明書 2 耐空証明書 3 航空日誌 4 その他国土交通省令で定める航空の安全のために必要な書類 |
また、「航空法施行規則」(こちら)では以下のようになっています。
第144条 航空機に備え付ける書類 第59条第3号の航空日誌は、搭載用航空日誌とする。 第144条の2 法第59条第4号の国土交通省令で定める航空の安全のために必要な書類は、次に掲げる書類とする。 1 運用限界等指定書 2 飛行規程 3 飛行の区間、飛行の方式その他飛行の特性に応じて適切な航空図 4 運航規程(航空運送事業の用に供する場合に限る。) 2 前項の規定にかかわらず、運航規程に飛行規程に相当する事項が記載されている場合には、飛行規程は法第59条第4号の航空の安全のために必要な書類に含まれないものとする。 |
航空法施行規則の中で搭載が義務付けられている書類の中に、フライトバッグの中身と同じ航空図があるのです。
航空会社の運航規程で定められている乗務員の携行品
フライトバッグの中身の携行品は、各航空会社の運航規程の中に乗務員の携行品として定めているものがあります。
その1例は、以下のようになっています。
航空従事者技能証明書 |
航空身体検査証明書 |
無線従事者免許 |
その他会社で定める携行品ヘッドセット・運航カバン・携帯灯・Route manual/航空図(法で定める適切な航空図)・航法用具 |
フライトバッグの中身と重複しますが、上記は乗務にあたり最低限の携行品として規程で義務付けられているのです。
パイロットのフライトバッグの中身のまとめ
パイロットのフライトバッグの中身は、乗務に必要な技能証明書をはじめ多岐にわたります。
パイロットのフライトバッグの中身には、運航規程で定められている携行品もあるのです。
以前はバインダーにルートマニュアル・規程類をはさんで携行していましたが、現在のフライトバッグの中身は、電子化によりタブレット端末に変わっています。
フライトバッグの中身にある規定日に差し替えが必要だったルートマニュアル等も、タブレットのアップデートにより短時間で正確に差し替えが行えるようになりました。
現代では電子化によりパイロットのフライトバッグの中身の重量は、相当軽減されているのです。
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