「飛行機のパイロットになる方法を知りたい!」
「パイロットになるにはどんな資格が必要なの?」
「どんな飛行学校に行ったらよいの?」
飛行機のパイロットになるにはいくつかの方法があります。
パイロットになるには、どのような種類のパイロットになるかによって変わってきます。
そこで当記事では、以下の内容で詳しく解説しています。
- 飛行機のパイロットになる方法
- パイロット資格の種類
- 訓練学校の種類と特徴
- パイロットの仕事内容と年収
当記事をご覧になれば、飛行機のパイロットになる方法や仕事内容について理解できるでしょう。
ぜひ、最後までご覧ください。
飛行機のパイロットになる方法
飛行機のパイロットになる方法についてはパイロットの種類により様々ですが、ここでは以下の代表的なものについて解説していきます。
- エアラインパイロット
- 自衛隊パイロット
- 使用事業パイロット
それでは、詳しくみていきましょう。
エアラインパイロット
エアラインパイロットになるには、大きく分けて2つの方法があります。
1つ目は、大学卒業後に大手航空会社のパイロット養成コースに入り、資格を取得してその会社のパイロットになるコース(自社養成パイロット)。
2つ目は、大学2年を修了し独立行政法人航空大学校に入学して資格を取得後、各航空会社の入社試験を受験しパイロットになるコースです。
また最近では航空大学校以外の私立大学でもパイロット養成コースを設けている大学がふえてきており、今後もふえていくでしょう。
私立大学の場合も各大学のパイロット養成コースで必要な資格を取得して、航空会社の入社試験を受験してパイロットになります。
自衛隊パイロット
陸海空の各自衛隊では、非常に多くの航空機を運用中です。
そのためパイロットになる方法も複雑な面もありますが、ここでは代表的な航空自衛隊パイロットになる方法について解説していきます。
まず航空自衛隊のパイロットになる場合、大きく分けて2つの入口が存在します。
- 高校卒業後、航空学生課程から操縦訓練を始めるコース。
- 一般大学卒業後、又は防衛大学校卒業後に一般幹部候補生課程から操縦訓練を始めるコース。
自衛隊パイロットの訓練課程の特徴は、最終的に将来どんな航空機に乗務するかによって訓練の過程が変わります。
例えばF15戦闘機のパイロットになるには初級操縦課程訓練終了後、基本操縦課程をへて戦闘機操縦課程の後、F15のパイロットになります。
いっぽう救難機や輸送機のパイロットになる場合は初級操縦課程訓練終了後、戦闘機パイロットになる場合があります。また訓練機を使用して基本操縦課程後、救難操縦課程や輸送機操縦課程をへてそれぞれ救難機や輸送機のパイロットになるのです。
使用事業パイロット
使用事業パイロットになる場合は、自費でパイロットの資格を海外または日本国内の専門学校や小型飛行機会社で取得後、使用事業会社の入社試験に合格しなけれなりません。
パイロット資格の種類
パイロットの資格には航空法で定める以下の3つの資格があり、この資格のことを航空従事者技能証明(ライセンス)といいます。
- 自家用操縦士
- 事業用操縦士
- 定期運送用操縦士
自家用操縦士の資格から取得してさらに訓練と飛行経験をつんでから、上位の資格を順番に取得していきます。
自家用操縦士
自家用操縦士は、自家用飛行機を操縦するのに必要な資格。
無償で飛行機の乗務をするのに必要な資格です。
事業用操縦士
事業用操縦士は小型機の機長として、給料をもらって乗務するのに必要な資格。
また、エアライン副操縦士として乗務するのに必要な資格でもあります。
定期運送用操縦士
定期運送用操縦士は、エアラインの機長として乗務するのに必要な資格です。
パイロットとして乗務するには技能証明ライセンス以外にも航空身体検査や無線の免許が必要で、エアラインでは各飛行機ごとに資格が必要となり国際線パイロットは航空英語能力証明という資格が追加で必要です。
パイロット訓練学校の種類と特徴
パイロットになるための代表的な訓練学校は、以下の3つがあります。
- 独立行政法人航空大学校
- 私立大学のパイロットコース
- 海外の飛行学校
それぞれの特徴をみていきましょう。
独立行政法人航空大学校
独立行政法人航空大学校は国立のパイロット養成学校で、非常に多くのエアラインパイロットをおくりだしています。
エアラインパイロットになる近道ですが、入学試験の競争率は高いでしょう。
訓練は宮崎空港にある宮崎本校で地上座学から始まり、帯広空港にて飛行訓練を開始してさらに宮崎で訓練を重ねて事業用操縦士の資格を取得します。
最後に仙台空港隣接の仙台分校にて、多発や計器課程の訓練や資格取得を行います。
仙台分校では訓練を行いながら、各航空会社の就職活動や就職試験が行われます。
私立大学のパイロットコース
パイロット不足が叫ばれる最近ではパイロット養成コースがある一般の私立大学がふえ、また今後もふえてくるでしょう。
独立行政法人航空大学校と同様に在学中にエアラインパイロットに必要な資格を取得して、エアライン会社の就職試験を受験します。
とくに飛行訓練は国内で行う学校もあれば天候に恵まれた海外で行う場合もあり、訓練課程や訓練場所については各大学で異なっています。
航空大学校は大学2年修了してから入学して訓練を始めます。私立大学では大学在学中にパイロットライセンスを取得するため、22歳の若さでエアラインパイロットのスタートラインにつくことができます。
私立大学の養成コースで考慮しなければならないのは学費の問題で、大学4年間で訓練場所にもよりますが約1500万円から約3000万円の訓練費がかかるでしょう。
各種奨学金制度があるので、それを利用するとよいでしょう。
パイロット不足が深刻ななかで大手エアラインでも、私立大学のパイロット養成コースの卒業生を採用するケースがふえてきています。
海外の飛行学校
日本の航空大学校や私立大学パイロット養成コース以外でも、パイロットライセンスは取得できます。
海外のフライトスクールでは自分のペースでまた、日本より天候が安定しているなかで訓練ができるでしょう。
海外訓練には操縦訓練自体の訓練費以外に生活費なども必要になり、高額な訓練費となります。
訓練費以外にもライセンスをすべて取得したからといって、日本の航空大学校のようにほぼ就職先が決まっている状態ではありません。訓練後の就職先についても、あらかじめ調査しておく必要があります。
パイロットの仕事内容
飛行前の準備はとても重要で、航空法では「機長の出発前の確認事項」という7項目を確認しなければ飛行してはならないという規則があります。
そのなかには気象情報や航空情報、航空機の重量関係や燃料等の搭載量などが含まれます。
エアラインパイロット
エアラインパイロットはお客様や貨物を出発空港から目的空港まで、安全はもとより快適性や定時性を考慮して運ぶお仕事です。
飛行機が飛ぶためには、機長と副操縦士の2人で行わなければなりません。
一方のパイロットは操縦を行いもう一方のパイロットは管制官とのやり取りなど、操縦を担当しているパイロットの補佐を行います。
旅客機は機長だけが操縦するのではなく、副操縦士が操縦している場合もあります。
飛行機が自動操縦で飛行している場合でも、パイロットは気象の変化や管制官の指示に対して的確にかつタイムリーに対処しなければなりません。
また常に飛行機の状態についても監視し、安全運航に努めます。
自衛隊パイロット
自衛隊では多くの航空機を取り扱っており、航空機によりパイロットの仕事内容は様々です。
たとえば戦闘機パイロットは、防空のため日々訓練飛行や監視飛行に従事しています。
輸送機部隊のパイロットは最近では国内だけでなく海外まで必要物資を運ぶため、長距離の運航をすることもあります。
また、政府専用機の運航は自衛隊が行っているのをご存じでしょうか。
政府専用機は、航空自衛隊が運航を行っています。
使用事業パイロット
使用事業パイロットは軽飛行機やヘリコプターを使用して遊覧飛行や操縦訓練、調査や報道取材を行います。
パイロットの年収
パイロットのお仕事は専門性が高く人の命を預かるお仕事なので、資格取得後も日々鍛錬が必要となり他の職業に比べて収入は高くなっています。
それでは、パイロットの種類別に収入を見ていきましょう。
エアラインパイロット
エアラインパイロットはとくに多くの命を預かるお仕事で、パイロットのなかでも非常に高収入となっています。
30代の副機長の場合で、年収は約1000万円から約1500万円になります。
機長では約1500万円から約2000万円、なかでも教官操縦士機長以上のクラスの機長では年収2000万円を超えるでしょう。
この年収は一般的な場合で、航空各社によってかなりのばらつきがあるのが現状です。
自衛隊パイロット
自衛隊は公務員であるため、階級や年齢によって違ってきます。
<高卒>
階級 | 年収(円) | 備考 |
3曹 | 約490万円 | 25歳の場合 |
2曹 | 約690万円 | 35歳の場合 |
曹長 | 約920万円 | 50歳の場合 |
<防衛大卒>
階級 | 年収(円) | 備考 |
3曹 | 約570万円 | 25歳の場合 |
2曹 | 約900万円 | 35歳の場合 |
曹長 | 約1060万円 | 50歳の場合 |
高卒、防衛大卒の違いでひらきがあります。
使用事業パイロット
使用事業パイロットの年収はエアラインと比べると大きくさがり、また努める使用事業会社によっても大きく異なるでしょう。
使用事業のヘリコプターパイロットは約500万円から約800万円で、飛行機のパイロットよりやや高収入になっています。
まとめ
飛行機のパイロットになるには、パイロットの種類によりその方法が大きく違うのが理解できたのではないでしょうか。
同じパイロットでもエアラインパイロット、自衛隊パイロットと様々です。
パイロットの世界ではライセンス取得まで長い年月がかかるので、地道に訓練や経験を積み重ねて行く必要があるのはいうまでもありません。
パイロットライセンス取得後も、とくにエアラインパイロットでは定期的に試験があり、その試験に不合格になると乗務することができなくなってしまいます。
そのため、パイロット人生を続ける限り日々鍛錬をかさねて行きます。
またパイロットライセンスだけでは飛ぶことができず、航空身体検査も必要なため普段から体調の管理も重要になります。
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